『2023年版中小企業白書・小規模企業白書が閣議決定 されました。』(その2) …競合他社と異なる価値を創出するための「戦略」!

…前回号のつづきです。

■『中小企業の成長を通じて日本経済や地域の発展につなげる
観点から、中小企業白書では投資やイノベーション、賃上げの
取組が期待される成長企業に焦点を当て、「競合他社が提供で
きない価値の創出により、価格決定力を持ち、持続的に利益を
生み出す企業へ成長を遂げることが重要」であることを示す。』
(中小企業白書より引用)

■日本の中小企業は、その多くが同質化しており、結果として
価格競争にさらされています。価格以外に競争する武器を有し
ていないからです。言い換えれば、

◎同質化こそが低収益の原因であり、
◎差別化こそが最重要戦略です。

■「競合他社が提供できない価値の創出により、価格決定力を
持ち、持続的に利益を生み出す企業へ成長を遂げることが重要」
とする中小企業白書内のメッセージを解説させていただきます。

◆1.競合他社が提供できない価値の創出が必要

企業が市場で成功するためには、競合他社と差別化された製品
やサービスを提供することが重要です。これにより、顧客にと
って魅力的であり、競合他社が簡単に真似できない独自の価値
を提供することができます。差別化を考えるとき、有効な切り
口があります。

●ファイブ・ウェイ・ポジショニングで差別化のポイントを整
理する!
この戦略フレームワークでは、企業が競争優位を築くために、
商品・サービス・体験価値・アクセス・価格の5つの要素(※
会社によって5つは異なることがあります。)に焦点を当てる
ことが求められます。これらの要素をうまく組み合わせて、競
合他社が提供できない独自の価値を創出することが重要です。
5つの内の一つを突出させ、もう一つを優位に仕上げ、その他
3つは競合と同じレベルに合わせることで、オーバースペック
による収益悪化を防ぐことがポイントです。

●トレードオフを伴う差別化を意図的に行う!
競合他社と差別化を図るために、企業はトレードオフを受け入
れる必要があります。これは、ある要素を逆張りすることで、
競合が真似をしにくい状況を作る事です。例えば、丸亀製麺は、
製麺をセントラル工場ではなく各店舗で行っています。生産財
の問屋業であるトラスコ中山は、品ぞろえを強化するために在
庫回転率を犠牲にしています。星野リゾートは、保有する利益
を放棄して展開スピードを選択しました。一見有利な要素を捨
てることで、競合が真似しにくいビジネスモデルを選択するこ
とが差別化のポイントです。(※社名敬称略)

◆2.価格決定力を持つ
独自の価値を創出することで、企業は価格決定力を持つことが
できます。これは、競合他社が提供できない製品やサービスを
提供しているため、顧客がその製品やサービスに対して高い価
格を払う意思があることを意味します。これにより、企業は高
い利益率を維持できます。

◆3.持続的に利益を生み出す企業へ成長
価格決定力を持つことで、企業は持続的に利益を生み出すこと
ができます。高い利益率は、企業が自身の成長やイノベーショ
ンに投資する余裕を与え、さらなる競争力の強化につながりま
す。その結果、企業は市場での地位を維持し、さらなる成長を
遂げることができます。

●企業が競争力を維持し成長するためには、差別化で独自の価
値を創出し、価格決定力を持ち、持続的に利益を生み出すこと
が重要です。これにより、企業は市場での優位性を維持し、競
合他社との更なる差別化を図ることができます。

◎同質化こそが低収益の原因であり、
◎差別化こそが最重要戦略です。
この仮説を持って、経営改革に取り組んでみてはいかがでしょ
うか?

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