時短と生産性の向上について

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『時短と生産性の向上について』
…2015年度の時間当たり労働生産性は、
 OECD35カ国中20位で42.1ドルです。
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好む好まざるに関わらず、時流・トレンドは短時間労働に傾注
しています。具体的には年間労働時間1,600時間(正社員)あ
たりに終焉していくはずです。
一方、日本は先進国の中でも生産性の低い国に甘んじています。
「2015年度の時間当たり労働生産性は、OECD35カ国中20
位で42.1ドルです。米国68.3ドル、ドイツ65.5ドル、イタリア
51.9ドル…」〔公益財団法人日本生産性本部労働生産性の国際
比較2016年度版から引用〕

我々日本人は、生産性の向上と時短・労働力の確保を経営的に
解決していかねばなりません。そのためには、生産性の向上を
図る、何よりもこれが必要です。

■生産性の向上策を検証してみましょう。

1.業務のスピードを上げる、効果は△です。

同じことを10%早くやれば、確かに生産性は10%向上します。
まじめな人ほどこのテーマに邁進します。確かに重要ですが、
精神論・根性論に終焉しがちです。他にも方法はあります。

2.業務を減らす、効果は◎です。

仕事を棚卸してください。思い切って業務を20%止めましょう。
業務を減らせば仕事は減ります。業務を減らすためには、業務
そのものを棚卸するだけでなく、過剰な品質になっていないか
どうか、業務内容も検討してください。業務が過剰品質になっ
ているケースも少なくありません。
※やめることを探してください。上手にやろうとするのではな
く、思い切ってやめる、この決断が必要です。

3.その他、あらゆるものを減らす、効果は◎です。

提供するサービスや商品、不採算顧客等、あらゆるものを棚卸
する必要があります。聖域を設けずにあらゆるものを対象にし
て、選別して減らすことを考えてみましょう。
※不要なモノがたくさん混在しています。悪の根源はこれらの
不要なモノです。

4.値上げする、効果は◎です。

単価を5%上げることができれば、生産性は5%向上します。一
律の値上げは乱暴ですが、不採算商品や不採算顧客に対する値
上げは有効です。減収の覚悟も必要ですが、案外値上げが通る
こともあります。重い判断になりますが、積極的に検討すべき
です。

5.過度なサービスを止める、効果は◎です。

メニュー表にない+αのサービスを、しかも無償で担当者が提
供し続けているケースは少なくありません。これも棚卸して顕
在化させてください。サービスの必要性を担当者個人の裁量に
委ねるのではなく、経営として判断してください。必要なら正
式に行う、不要なら会社としてやめる…判断してください。
※無償サービスを会社として容認し続けるロスは、担当者個人
の負担として、その担当者を直撃します。退職につながるケー
スが多いです。

6.生産性を管理する、効果は○です。

部門ごと、出来れば担当者ごとに、その生産性を把握できる指
標を設けて管理してください。部門、出来れば担当者ごとの実
績を把握し、目標を決めて、継続的に管理することは大変有効
です。
※担当者個人を責めるための管理ではありません。生産性を改
善させるため・個人の負担を軽減させるための管理です。

7.ビジネスモデルを転換する、効果は◎です。

容易ではありませんが、より単純(Simple)で高収益(Profitable)
なビジネスモデルに転換出来れば、その生産性は格段に向上し
ます。
これこそ社長の仕事です。惜しみない勉強が必要です。

■『効率を上げろ』この声は精神論・根性論に終焉しがちです。
そうではなく、まずは『やめること・減らすこと』『価格を見
直すこと』を主眼に置いた生産性向上策に、経営として取り組
んでください。

◎諸説ありますが…
「…日本の企業は顧客の声を聞きすぎる。顧客の過度な要望へ
の対応は、企業を疲弊させ、低生産性の元凶になっている。顧
客を神さまと勘違いして、過剰な対応を行うということは、一
方で、自社の経営と社員を疲弊させることになる。顧客に提供
するサービスの内容と、負担いただく価格のバランスが、国全
体として崩れてしまっていることが、日本の生産性を著しく低
くしてしまった。…」
この機会にご一考ください。

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