『未来人材ビジョン!(その1)』 …生産年齢人口は、2050年には現在より28%減少する!

面白いレポートを見つけたのでご紹介します。

■未来人材ビジョン(経済産業省、令和4年5月)

サブタイトルは、『2030年、2050年の未来を見据え、「旧来
の日本型雇用システムからの転換」と「好きなことに夢中にな
れる教育への転換」を!』となっています。

■「未来人材ビジョン」のポイント

「未来人材ビジョンでは、将来の労働需要の変化を推計した上
で、社会システム全体を見直す大きな方向性を二つに整理し、
今後取り組むべき具体策を示しました。

一つ目は、「旧来の日本型雇用システムからの転換」です。今
後は、人を大切にする経営への改革を推進していく必要があり
ます。そのために、”実践”と”開示”の両輪で進めていくことが
重要であり、変化を加速させる「場」の創設等に取り組みます。

二つ目は、「好きなことに夢中になれる教育への転換」です。
このため、公教育の外で才能を育成する民間プログラムの全国
ネットワークの創設等に取り組みます。

この未来人材ビジョンは、あくまでも最初の出発点として提示
するものです。それぞれの産業や職種において、組織内の人事
制度や業界の人材育成の在り方の議論に一石を投じることにな
れば幸いです。」(引用)

■気になるポイントを抜粋して解説します。

◆生産年齢人口は、2050年には現在より28%減少する。

生産年齢人口(15歳~65歳)は、1995年をピークに減少を続
けており、2020年には7,400万人、2050年には5,300万人ま
で28%減少します。失われた30年と言われますが、日本は過去
30年間生産年齢人口の減少を労働参加率の向上で補いながら、
GDPの総額を維持してきました。ある意味踏ん張ってきた30年
でした。
今後はさらに生産年齢人口の減少が進むため、生産性の向上以
外に日本の国力を維持する方法はありません。2050年までに
28%生産性を向上させることで現状維持できるということです。
これは現状維持であって成長ではありません。

この課題を解決するためには、中小企業事業者を含むすべての
事業者にイノベーションが必要です。過去のやり方をそのまま
だらだらと続けていては低成長・停滞のサイクルから抜け出せ
ません。

◆解決策の一つとして次の事を示しています。

『次の社会を形づくる若い世代に対しては、
・「常識や前提にとらわれず、ゼロからイチを生み出す能力」
・「夢中を手放さず一つのことを掘り下げていく姿勢」
・「グローバルな社会課題を解決する意欲」
・「多様性を受容し他者と協働する能力」
といった、根源的な意識・行動面に至る能力や姿勢が求められ
る。現場を支える方々を含めて、あらゆる人が時代の変化を察
知し、能力やスキルを絶えず更新し続けなければ、今後加速す
る産業構造の転換に適応できない』(引用)

◆また、これからの人材に求められる能力として次の事を示し
ています。

『現在は「注意深さ・ミスがないこと」、「責任感・まじめさ」
が重視されるが、将来は「問題発見力」、「的確な予測」、
「革新性」が一層求められる。』(引用)

『こうした変化に対処するため、産業界と教育機関が一体とな
って、今後必要とされる能力等を備えた人材を育成することが
求められている。その際、時間軸を分けて考えることが重要で
ある。

2030年目線…今の社会システムを出発点として変化を加える
2050年目線…全く異なる社会システムを前提に、バックキャス
トして、今からできることに着手する。

今回の「未来人材ビジョン」は、この考え方に従い、大きな方
向性と当面取り組むべき具体策を示したい。』(引用)

●未来人材ビジョン!全文
https://onl.bz/bkZQrRM

…次回号につづく



■お問い合わせ先
【 石田雄二税理士事務所 info@kaikeisanbo.com 】

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